ブログ選挙の続き

「メルマガおよびブログ作者と自民党幹部との懇談会」の続き


開始1時間が迫ったところで、武部幹事長が退席。
その後はすべて世耕氏が応答することになる。
印象としては、受け答えのうまさが光る。
今の時代が必要としているスピード感と明確さを持っておられる。
また、政治(自民党)は自分たちが変えなければダメだ、という使命感を持っておられるような感じを受けた。
世耕氏が党幹部へブログ懇談会を押したのか、または指名されたのかは判らないが、世耕氏がいなければ、今回のブログ懇談会は無かったことだろう。
ここでやっとみどりかわがしゃべれる番が回ってきた。
今回の懇談会でこちらが期待した事は、対話だ。
貴重な時間を割くわけだ、一方的に党の方針を聞くためにわざわざ出向かない。
質問と言うより訴えに近い。中小零細製造業からみた政治、金融、行政サービスの不満を言ってきた。
ここにあらためて整理して書いておくことにする。


「この先増税はさけて通れない事は誰でも感じている、そこで、税率を上げない増税を提案します。
税率を上げないで回数を増やすんです。
今、世間では、安いか又は非常に高いかの両極のモノだけが売れています。
なぜか? 子供の頃おじいちゃん、おばあちゃんから言われた『贅沢は敵だ』と言う考えが理由でしょう。
現在国の借金は700兆円を超えている、一方で国民の貯蓄は1400兆円以上もある。
うまい具合に回っていない。『貯蓄こそ敵である』と言いたい。
売れない理由は製造業にもあります、魅力的な商品が世に出せない事です。
しかし、今の製造業は悲しくなるほど冷たい扱いをされている。
僕らも3年前リストラされました、政府の言う痛みは十分味わいました。
例えば金融では、製造業の集金は約束手形になる事が多いんです。
サイト120日、150日、180日の手形をもらってしまったら、半年間は運転資金が無い状態。
仕方なく手形割引を銀行へ頼むと、手数料を取られてしまう。
薄利で回している製造業にとっては、誰のために働いているんだ?と言う感覚になります。
行政には開発等助成金といった制度もあるのですが、すべては後払い。
製造業者がこのままじゃダメだ、良い物を作ろうと新商品開発をする。
研究費をかけ、試作品を作り、要件をみたし、掛かったすべての領収書を用意し、審査合格になった翌年、やっと助成金がもらえるのです。
結局始めに資金を持っていない企業ではなにも出来ないんです。
こういった製造業に対する冷たい扱いをどうか見直して欲しい。
製造業がやる気を取り戻し、魅力的なモノが沢山作られる様になれば、商品が沢山売れ、税率を上げることなく増税できる。」


と言った感じの内容だった。
それを世耕氏はうなずきながら聞いていた。
「貴重な意見をありがとうございます、ものづくりを大事にしなくてはなりません」とも言ってくれた。
とりあえず言う事は言った。
後は世耕氏がどの程度本気でとらえてくれたか、行動してくれるかである。
仮に動いてくれなくても今までのまんま、ハナから政治には期待しない状態へ逆戻りなだけである。
せっかくの機会だそうならない事を期待している。
最後に「TVタックル観てます」と言って名刺を交換した。
この場でやれる事はやってみたつもりだ、その思いは達成できた。
jimin4懇談会終了後、党本部内を見学させて頂いた。
本来懇談会が行われるはずだった4階総裁応接室を見学していると、竹中大臣が挨拶をされに現れた。
目立った白髪もなく、格好も容姿も非常に若々しい。50代半ばとはとても思えない。
応接室には歴代の自民党総裁の写真が飾られていた。
その隣が総裁室。
総裁気取りで写真を撮ってみた。
jimin5
今回自民党から要請で懇談会に参加し、全体に感じた事では。
当初これは党の宣伝に利用されるだけではないのか?と言った意見も多かった。
また、ブログで選挙対策はいいのか?というスレッドも2chに立った。
しかしながら、どの世界でもブログの影響は無視できない。
政治の世界でもそれは同じ、その事を世耕氏はいち早く感じて実行した。
自民党がそれを許す体質になっていたと言う事だ。
宣伝が目的じゃないと言ったら嘘になる。
参加している我々も名刺交換したし、ニュースサイトで取り上げられて望みはしなくとも宣伝になっている。
企業広報の一部だ、持つ持たれつのお互い様。
結論としては時代の変化に乗れるか乗れないか、これにつきると思う。
武部幹事長の言われた「昔は派閥がありましたから、派閥の親分に『おいコラ!誰のお陰でバッジつけてる』とやれば静まったんですよ。今は派閥が機能しなくなりましたからね。」
世耕氏の言われた「やはりメディアとして、無視できない存在になっていると私たちは実感しているから、今回やろうと決めさせてもらいました。」
そして帰り際に花岡信昭さんが言っていた「自分が自民党記者クラブにいた頃は、自民党最強時代で派閥がすべてを決めていたのにね、自民党の変化のすさまじさには驚いた」
と言う言葉に表れているような気がする。
良いか悪いかじゃなくて、好きとか嫌いでもなくて、やるかやらないか、腹くくる覚悟はあるかないかの時代になって行く様な気がする。
平等、スピード、的確。今この3つの要素がが求められている。