倒産した会社(7)

土地建物の適正価格。


自社の土地建物を相場の4割も安く見込んでいたのはなぜか?
担保である土地に付いている、根抵当権の価格を売買価格だと思っていたのだ。
登記簿の履歴によるとバブルの絶頂期には7億円モノ根抵当権が今ではその4%にしかならない。
右肩上がりの時代の土地は、実際の価格にプレミアが付いていたが、現在は売買相場の6割程度しか見ていない。
これは金融機関の都合による基準をそのまま受け入れているだけだ。
自ら世間の情報を取り入れることをせず、紙に書かれた誰かの都合で作られた数字だけで判断してしまうことは、危険だ。
相場価格で売れれば、殆ど負債が残らない。
自己破産はおろか、任意解散にも持って行ける。
そこでミナロにその金額を融資してもらえるのかを銀行へ掛け合った。
幸いにも、倒産物件に根抵当をつけていた銀行と、ミナロのメインバンクが同じだったこともあり、可能性ありとの返事をもらえたのだ。


銀行としてみれば不良債権になるより売って回収し、さらに新しい融資先が出来るのだからダブルでおいしいはず。
ミナロでも以前より土地建物を買う場合のシミュレーションはしていた。
まさかこんなかたちで買うことになるとは夢にも思ってはいなかったが。
最悪の状況は止められた