中小零細企業のM&A

先日M&Aのセミナーに参加した。


M&Aと聞けば、ベンチャー、IT系が思い浮かぶ。
企業の買収を繰り返しどんどん肥大化する、まさにイケイケで勝ち組代表といった感じだ。
しかしそれだけであれば我々中小零細製造業には関係のないこと。
そこで今回は極々小さな事例を含む、我々でも出来そうな製造業のM&Aの話だ。
ここ横浜金沢産業団地でも後継者が居らず廃業する工場が増えている。
これは全国的にみても増えていくのは間違い無いだろう。
M&Aに向いているのは、敷地も設備もあり技術者も顧客も居るのに経営者の年齢的な問題や様々な事情で廃業するしかないといった場合だ。
M&Aのメリットとして、売却する側の創業者利得が得られるのがひとつ。
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例えばこのバランスシートでは、純資産2億円の現金と負債(借金)18億円の合計で20億円の資産がある。
会社を精算する際、現金2億円を当て込んで「いままでよく頑張ってきたご褒美だ」と2億円を創業者と従業員の退職金に充てようなんて考えるととんでもないことになる。
借金を含めた20億円の資産のほとんどが現金化まで時間の掛かるモノばかり。
建てたばかりの頃は立派な工場で資産価値1億5000千万円と帳簿に載っていたとしても、いざ売るとなると二束三文、最悪は解体費用をかけて更地に戻さなければ売れない場合もある。
精算するときの借金は耳を揃えた現金で返すのだが、20億円の価値があったはずの資産は良くて16億円程度にしかならない。
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すると、16億円の売却額と退職金にしようと取っておいた現金2億円を足した18億円でやっと借金を返えせるだけであとはなにも残らない。
売却額が16億円に満たなかったら借金だけが残ることななってしまう。
そこでM&Aの出番だ、
会社の現金化には色々ある設備、技術(人材)、営業権、その他資産。
中小零細企業にとって一番の価値は、営業権と技術(人材)では無いだろうか。
これをお金に換算し買ってもらうことで創業者利得が入ってくる。
税率は20%掛かってしまうが借金だけが残る事を考えれば比較の余地はない。
従業員にとっても解雇の不安が無くなり、技術の損失も防げるのだ。
参考までに年間利益の3年分くらいが創業者利得だということ。
(状況によって全く違う額になるのであくまでも参考と言うことで)
しかしここまで良い状態の譲渡話はそうそう無い。
M&Aと呼ぶには軽いかもしれないがライトなM&Aとして会社ごと売るのではなく、やりきれなくなった部門だけ売るとか、顧客窓口だけ売るといったことも視野に入れておくとよい。
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買う方からしてみれば、いちから市場を開拓し、技術を育てるよりも、すでに出来上がっているモノを買ってきたほうが時間的なメリットが大きい。
M&Aは時間を買う事でもある。
最近は金融機関もM&Aへの資金調達には優しいと聞いた。
利益の上げられる得意分野が有るのであれば、すでに出来た市場を活かすM&Aを考えてみてはいかがだろうか。
貴方ならどこを買う

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投稿者プロフィール

minaro
minaro株式会社ミナロ 代表取締役
「本当の価値はお金より物事にある」

【名前】
緑川 賢司

【肩書】
株式会社ミナロ 代表取締役
OCASILA inc. 代表取締役
NPO法人 全日本製造業コマ大戦協会 名誉顧問

【プロフィール】
2002年8月、二十歳から15年間勤めた木型製作所が閉鎖に追い込まれ、同業種の株式会社ミナロを起業。
「情報発信、BtoC、連携連帯」をキーワードに、中小製造業の世界で、いち早くブログやSNSを取り入れ、顧客数を1000倍にした。
2012年に『全日本製造業コマ大戦』を立ち上げ、現在までに全国150ヶ所以上で開催、参加チームも全国の中小製造業者を中心に延べ3000チームを超える。2015年2月には『世界コマ大戦』を開催し、7カ国の海外チームが参戦する等、世界を巻き込む一大プロジェクト事業に発展した。
2016年3月、新会社 Ocasila inc.を立ち上げ、「価値ある日本製を世界に通ずるハイブランドにする」をビジョンに、これまでに培った圧倒的な製造業ネットワークを元に中小企業の技術・製品を世界に向けて展開する業務を開始した。

【映画】
未来シャッター 主演
横濱の空の下

【テレビ/ラジオ出演】
NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京
TBSラジオ、文化放送、FMヨコハマ、他多数

【新聞掲載】
朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、日本経済新聞、日刊工業新聞、神奈川新聞、他多数

【受賞歴】
産業Navi大賞2010、中小企業白書2013、メセナアワード大賞2013、総務大臣表彰2014、イベントアワード優秀賞2015

講演依頼.com
https://www.kouenirai.com/profile/8292

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