バケツリレーのようなもの

20070223_1
トップページのプログレスバーが赤くなった。


赤の表示ははじめてのことである。
2月の前半は比較的空き気味だったのだが、後半になってドット混んできた。
仕事があるのはありがたいことなのだが納期とコストが問題で出来ないことも多い。
今回も納期の問題で大口の依頼を断らなくてはならなかった。
10日で900もの数を加工しなければならない、ミナロは一品加工の仕事が多いため、その納期ではどうやっても請けることは出来なかった。
しかしその依頼主の方は「もし加工が出来なくても治具製作はお願いしたい」と言ってくれる。
それであればミナロの得意とする領域だ。
ある工作機メーカーの営業の方が「いまは仕事は沢山ありますね、値段と納期にこだわらなければ」と言っていた。
ミナロへ回ってくる仕事も納期が無くなってから来る場合や、値段が後追いの場合もある。
この手の仕事をやっているところはほとんどの場合儲かっていない。
やってはいけない仕事なのだ。
しかし、情けや付き合いというものはお金以上に大事にしないと、明日は我が身となった場合立ち行かなくなる。
仕事の値段は依頼主によって変わる。
業績の良い会社からの依頼であれば利益も多い仕事となる。
業績の悪い会社からの依頼であれば利益も薄いだろう。
製造業の上流から流れてくる仕事は、穴の開いたバケツリレーのように次から次へと回していく。
穴からこぼれるのがそれぞれの利益なのだ。
回ってくるバケツの穴は大き過ぎないか、元々バケツに沢山の水が入っているのか。
アンカーに回ったときに十分な水が残っていなければ火も消せなければ米も炊けない。
バケツに水をくむ依頼主がケチったり、間にいる商社が大穴を開けているような仕事は誰も請けなければいい。
下流まで行き着かず蒸発するようであれば元の水が足りないと気づくだろう。
そして、バケツに沢山の水を入れてくれる依頼主はなにがあっても大事にすることだ。
火の車はだれ?