講義の感想-Ⅳ

引き続き横浜市大講義の感想を紹介する。


今回は東広島市で旋盤加工をやっておられる有限会社永井鉄工所 永井憲司(paf)さんから頂いた感想。


有限会社ミナロ 緑川 賢司様
緑川様、ブログを含めた御社サイトでは毎回お世話になっております。
今回、横浜市大での貴重な講義資料を頂きまして本当に有難うございました。
レポートが随分遅れまして申し訳ありません。
実際弊社も現在非常に多忙な毎日が続いておりまして、出来れば心身共に落ち着いた環境で拝見したいと思っていまして、やっと落ち着いて講義に参加する事が出来ました。(笑)
非常に理解し易いチャプターで、ミナロ様の生い立ち、現状が手に取るように伝わってきました。学生の皆さんにもそれは十二分に伝わったのではないかと思います。
先日、ある大学のサークルより、今後の製造業の有り方、という課題でのアンケート調査の打診がありました。
おそらくネットでお付き合いさせて頂いている製造業の会社様にも同様の打診があったかと思います。
各地域にも製造業の有り方という部分では、良しも悪しも今後の動向の注目をされているという事でしょうか。
仰るように、現在中小企業の製造業には政府の構造改革で一番痛みを伴っている実感があります。
金融機関、行政に対し全ての製造業が声を上げて立ち上がるべきなのだと痛感致しました。
うちは家内工場ですので、同じく経営側の立場にあります。ほんとに小さな加工屋ですが、毎日充実感と同様に多々悩みを抱えて勤しんでいます。(笑)
近年縁有って、職人さんと新人さんが加わり、仕事の幅、自分達の携わる業務の余裕というものが少しは出てはきましたが、以前経営陣も現場で齷齪している状況には変わりありません。
今回の講義をじっくり拝見して、弊社の現状を照らし合わせて考えさせられたレポートを致します。
◇ タイトル1 金沢産業団地について
ここは集約して地域密着型の産業の活性化という部分でしょうか。
こちらではまだ比較的、各企業が同じビジョンや価値観をもった活動がそれほど成されていないのが現実です。
この産業団地の説明には今後の中小企業の有り方という部分で非常に魅力のある形であると感じました。
縦ではなく、横の繋がり、しかもどの企業も平等で、蟠りのない関係。各企業がお互いのノウハウを認め合い、信頼を深め相乗効果で恩恵を受ける=地域の活性化に繋がり、それが関る企業全ての宣伝に成り得る。
確かに会社のノウハウは企業秘密の部分も多いですが、出せるべき点は出していき、あえてアピールすることによってチャンスにも成ると言えると私も思います。
『技者王国』はその地域の会社を知る、お互いの経営者を知るという面で本当にすばらしい運営サイトだと思います。
こちらの近隣にも工業団地があります。同じくこのようなスタンスで賛同を得られる企業様が何社おられるでしょうか。今後共存共栄する為に、必要不可欠な形態である事は間違い無いと感じるのですが、地域柄を含めた柵みたいなものが以前立ちはだかる気も致します・・・
昨年、弊社は知的財産権の協会に加入し、その中で製造業という枠での寄り合い的なサークルを築いたのですが、残念ながら各会社の多忙により現在は活動中止になっています。やはりこういう会はどんな状況でも同等の志を持って持続しなければ難しいと痛感致しました。継続が一番難しいのですが、そこが信頼関係の一番重要なポイントだと思います。ここでは金沢産業団地の詳細をお聞きして、また新たに地域の重要性を感じました。
◇タイトル2 ミナロについて
会社を設立する、起業するという点で、自分にはまだ経験の無い事で、非常に興味を持って勉強させて頂きました。以前の会社の退職金を持ち寄り資本にされた事、当初社員さんに“まだ給料はいりません”との申し出を頂いた事、家賃、電気工事代等の件で信頼され贔屓にされた事、全てがすばらしい人脈、人間関係が根底にあるのだと感じました。
そして以前貴重なケミカルウッドのサンプルを頂戴いたしましたが、あの素材に着目された点、勿論以前の木型屋から得たノウハウとはいえ、実際に拝見して切削してみて、その魅力、可能性を、仕事内容的には決して型屋でない私でも十分に感じ取れました。
そして、製造業のネット活用という面では、ミナロ様、そしてネットにてお付き合いさせて頂いている他製造業社様には、毎回参考にさせて頂いています。ブログを含めたその活用法に今後も多くの可能性を感じています。HPは会社自身でもあり、営業マンでもある、ブログではもっと深い会社の顔をアピールが出来ると私も思います。
◇ タイトル3 経営者として
以前私も関西の大手家電メーカーに勤めていました。そこを退職したのはもう13年も前の話です。
工業高校卒業後、技術職要員として就職をする事になりました。家電メーカーでは、販売員という営業職と、修理等のサービスメンテを担当する技術職に分けられます。(大まかにですが)
最低月一には当然各部署共に会議がありましたが、意見等で重要視されるのはやはり現場サービスマンの声ではないのが現実でした。社員には組合への加入がほぼ義務付けられてはいたのですが、代表組合員として組合会議に出席しても同様の風潮を感じました。そんな時の想いがふとフラッシュバック致しました。(笑)
現在は小さな加工屋の経営陣とは言えますが、まだまだ経営に関しては殆ど知識が無い私です。
そしてこの後の銀行との関係の話は非常に参考になりました。
銀行との取引のランクには程度のラインがある事も現在は感じていますが、やはり銀行担当者の人間性はかなり影響があるんだなと思いました。
数ヶ月前、取引先の支店長がたまたま弊社のHPを見られ、かなり今までとは違う感じで来社された事がありました。実際はもっと以前にHPは立ち上げてはいたのですが、思ったよりは見られていないんだなと逆にカルチャーショックも受けましたが・・・とにかくうちのような零細会社でHPを持つ事に興味があったらしく、どういう経緯だったとか、作成の知識はどう得たのかというある意味ナンセンスな質問を受けた事がありました。。
やはりそこにも各銀行のスタンスが疎らなんだなと痛感した次第です。
このチャプターはほんとに自分自身キモとなりました。経営学には全く疎い私には多大に。。。
そして特に中小企業の製造業にはどの会社にも言えることなのでしょうが、経営陣もなるべく現場で業務にあたる事、そして同業、異業種問わず、付き合いを密に信頼関係をより深めていくという点、ここも常に行動していかなければいけないと改めて感じました。
ものづくりに携わっていれる事、これは同様にすごく魅力を感じています。
これから新たに製造業種で生計を立てていこうとされる会社様よりかははるかに恵まれた環境です。
ただ安心、慢心、過信する事無く、毎日危機感を持って過ごす事を念頭に置いておかなければいけませんね。
言われるように出来得る限りの技術をアピールし続け、情報発信していくスタンスが必要不可欠だと実感致しました。
『金は後から付いて来る』
『やるべき事は遠慮無く』
『常識に囚われると進歩出来ない』
『困った事に助けてくれるかどうかは日頃の行動次第』
以上の4点には全ての深い要素が集約されていると思いました。
以上拙く簡単なレポートとなってしまいましたが、現在の自分に置き換え真剣に拝見、拝聴させて頂きました。
感想、お礼が本当に遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
今後も有限会社ミナロの皆様の益々の発展、躍進を心より祈っております。
今回は本当に貴重な体験をする事が出来ました。
有難うございました。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
有限会社 永井鉄工所
永井 憲司


力のこもった長文をワードファイルで頂いた。
すばらしい文章です。
これだけ書ければ金融機関への目論見書なんて簡単に出来そうです。(笑
pafさんも感じられているように、どれだけ世の中が複雑になっても、行き着くところは人との関係。
人と人が出会う事で何かが始まります。
様々な考えの人が居るなかで、自分の考え、想い、仕事を理解してくれる人に出会うにはどうすれば良いのか?
それにはこちらから声を出す以外、良い方法はありません。
今までの中小製造業は無言でした。
表だった文句もアピールも無い、そのクセ約束は絶対に守ろうとする。
社会全体を知らないから少ない情報で判断します、ケンカなんて出来ません、言いなりになるしかありません。
世間の頭のいい人達からみればいいカモです。
噛みつく事を忘れた飼い犬同然です。
約束を守る事は人として当たり前、しかし組織がデカクなると、とても理解できない理由で破棄されます。
人のふんどしで相撲をとる連中に、良いトコもって行かれっ放し。
トクをするのはお金を出す側、ソンをするのは製品を出す側。
こんな図式がバブル崩壊後に出来上がっていました。
しかし、これからは違います。
中小製造業でも声を出せば全国の味方が見つかります。
応援してくれます。仕事に繋がる事もあります。
コミュニティー独自の製品が開発されるかもしれません。
起業わずか3年目のミナロでも出来る事です。
pafさんを始め、今回DVDを観て頂けた製造業の方達はすでにこちら側の人です。
今まで黙ってふんどしを貸していた我々が、声を出す事で必要な情報を手に入れられる事を知ったのです。
もう孤独ではありません、全国に仲間がいると思えば、金も仕事もそして人も今までとは違った接し方が出来るのです。
これから始まる製造業の逆襲を一緒に楽しみましょう。
pafさんて文才あるよ

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